総IgE10万超えからの回復~rifuruのアトピー戦記

総アレルギー値(IgE)10万超えの地獄を味わった、りふるのアトピーブログです。

総IgE10万超えの世界②地獄から完治に至るまで

地獄から完治に至るまで~アトピー戦記

こんにちは、りふると申します。

私のことを書いていなかったので、お話しようかと思います。前回記事からの続きです。総IgEとはアレルギーの数値を表したものです。人によって差があるので平均はありませんが、成人で基準値170を超えるとアレルギー体質であるという目安になっています。私は総IgEが10万を超えるという異常状態にありました。

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民間療法に手をだし始める

手を出したものをあげればきりがありません。アトピー商法でも構わない、1つでも効く可能性があるのなら・・・そういう状態でした。もしかしたら、その中には本当にアトピーを治す為に真剣に作られた製品があるかもしれない。そう思ったのです。

軽いアトピーなら効くのかもしれないです。しかし私には焼け石に水状態でした。それはそうですよね、身体は大火事状態なのにバケツの水をかけても効くはずもありません。保湿剤に関しては、アトピー用以外にも敏感肌用、赤ちゃん用のお試し品を手当たり次第に試しまくる毎日です。ほとんど合わず一回使って捨てている状態でした。

その頃薬として使っていたのは亜鉛化軟膏とオロナインです。

※またの機会に試したことをまとめたいと思います。(クロレラ、ビタミン剤、黒酢クエン酸バスソルト、水素水風呂、塩素除去、EM、べにふうき、乳酸菌、整腸剤、アロマ など)書いたらリンク貼ります。小さい頃にとても効いたものもあり、他の方には効くかもしれないので

薬の強さを例えると

薬の強さを武器に例えるなら、非ステロイド薬が拳銃で、ステロイド核兵器だそうです。今まで核兵器で戦っていたのが、急に武器が拳銃に変わったわけですね・・。民間療法はそれ以下で、どちらかと言えば戦いが起こらないように予防の意味合いが強いんじゃないかと思います。

この頃にしていたこと

この頃はネットで情報を調べる日々でした、働けず家事をギリギリこなしてる状態でした。夫婦別財布だったので、貯金を切り崩す生活です。

当時は食事の他に、シャンプー・リンスはオーガニックを使い、洗剤はシャボン玉石鹸に変え、お風呂は塩素除去をなどしていましたが、効果があるのかわからなかったです。

この頃の症状

この頃はシャワーを浴びると激痛でいつも叫びながら浴びていました。塩が怪我にしみることってありますよね、それが水でも起きるんです。全身に。黒タイツに肌が張り付いていた時の痛みを遥かに上回る痛みでした。

再びモクタールを求め、脱ステ医師のところへ

このままでは動くことも困難になるとの焦りから、遠いが無理して脱ステで有名な先生の元へ駆け込む。そこでモクタールを処方してもらうが、製造が中止になっていることを知る。今は在庫で処方しているとのことで、満足な量はもらえなかった。

それと同時に豊富温泉による湯治を勧められる。湯治の支援をしている先生で、とても優しく利益度外視で活動されている方です。困ったことがあればラインで答えてくれるという、そこまでしてくれる先生はあったことがなかったです。

豊富温泉へ湯治へ向かう

アトピーの湯治で有名な温泉です。早速調べて、だめもとで行くことにしました。期間は1ヶ月ちょっと(延泊しました)

同じように重症の方でも治った人がいるとのことで、多少希望をもっていました。

詳しくは以前記事で書いたのでこちでご覧ください。

アトピー湯治で有名な豊富温泉について

実際には大きな効果というのは私にはなかったみたいです。他の湯治に来ている方との交流ができたのが何よりも収穫でした。とはいえ、ストレスフリーの環境で多少なりともよくなりました。

湯治を終えて脱保湿開始

わかっていたこととは言え、戻ってからはすぐに悪化し始めました。この時に脱ステの先生からのアドバイスで脱保湿も始めたのです。それが地獄への一歩でした。今までがまだまだ序の口だったのです。

浸出液が一日中止まらない

まず身体に現れた症状です。ネットで見ると浸出液は固まるまで拭かずにいよう、と書いているのを見ました。ですが固まらないのです。乾燥してバリバリなのは手だけ、脱ステ前は元からアトピーがあまり出ていない箇所でした。よく脱ステされている方が載せている写真と同じような状態でした。すべての指の関節が切れ、指を動かすと激痛です。腕や脚、お腹やお尻は体液まみれになり固まる様子などないのです。その頃からベットで寝ることが少なくなりました。ベットで寝る時はタオルケットを引いて、さらに浸出液の多い箇所はさらにタオルを2、3枚引いて寝ていました。

アナフィラキーショックを起こす

他の温泉で自分の体質に合うことがあるかもしれないと思い行った時でした。

まだ温泉に入る前、食事もまだで、何が原因なのか不明でした。

どんどんボコボコの蕁麻疹が身体中に出てきて、次第に息が苦しくなりなり、ホテルの方が病院に連れて行ってくれました。私はアナフィラキーと診断されたにもかかわらず、ステロイドの点滴を拒否したのです。非ステロイドの点滴が効かなければ使うからねと医者に言われましたが、なんとか症状は落ち着きました。ここでステロイドを使ったら今までの努力が無駄になると、命の危険に陥ってもそう思うなんて異常ですよね。

脚むずむず症候群になる

脚むずむず症候群とは、じっとした姿勢や横になったりしていると主に下肢の部分に不快な異常感覚を感じるもので、人によって表現の仕方はさまざまです。特に夕方から夜間にかけて症状が増強するという特徴があり、睡眠障害を起こしやすい。

症状が悪化すると睡眠障害と過度のストレスから最悪の場合、自殺する人もいる恐ろしい病気です。

正確な原因はまだ解明されていないのですが考えられえるものは

1.神経伝達物質であるドーパミンの機能低下

2.中枢神経における鉄分の不足による代謝の異常

3.脊髄や末梢神経の異常

私が体感した感覚としては数百万匹のノミくらい小さな虫が脚を覆い付くし、下からのぼってくるかのようでした。とてもじゃないけど、眠れません。

ただでさえ、痒くて痛いのです、そこに追い討ちをかけるかのような奇病のため、毎日1日1~3時間寝たかどうかでした。

なんの為に生きてるのかさえわからない日々

寝れないこともあり、さらに症状は悪化していきました。体中ジュクジュクで全身真っ赤でした。大火傷とかでみるような状態です。実際に表皮なんてもうないと思います。脱保湿はもはや意味がないほど、体液でビチョビチョでした。この頃は頭の中の99%が痒いと痛いで埋まってました。

1日中ほとんど動かない。ずっと同じ体制で床に座ってるんです。立つという動作ですら数秒間かけなければできないのです。座っているのが一番楽でした。横になるとむずむず症候群に襲われ、座ったままの体制で寝る日々です。パソコンすら触ることはなくなりました。ただ時間が過ぎるのをまっている。気づくと涙が溢れている、そんな毎日を過ごしていました。

痒みのない世界

ある日、痒みのない世界に行きたい。と小さい声でつぶやきました。

それは死にたいってこと?と聞かれ、あー痒みがない世界って死なないと行けないのか。と呆然と思ったのを覚えています。その頃の会話はこれしか覚えてないです。

旦那と会話しなくなりました。存在をスルーされるようになり、私もその方が楽でした。

生活しているとは言えない、生きているだけの時間。もう出かけることさえ難しいのですから、この状態が一生続く可能性に絶望していました。

 痛みと痒みのピークはこの時で、自殺とか考えれないくらい思考がストップしてました。本当に99%痛みと痒みで頭が埋まってるんです。

湿潤療法で動けるようになる

たまたま流れていたテレビでキズパワーパットについて特集されていたのです。湿潤療法ってなに?今までの乾燥させたらよくなるって言ってたのは違うの?

疑問だらけでした。今までと180度違うことを言って、それが痛みなく早く治るっていうのですから。

今まで→乾燥させる。痒い痛いを我慢。何度も剥がれ落ちないときれいにならない。

テレビ→ずっと湿潤を維持。痛みがない。かさぶたを作らない。一度できれいに治る。

1ヶ月ぶりくらいにパソコンを開きました。湿潤療法について調べて、特大のキズパワーパットはなかったものの、ラップが変わりになることを知りすぐにラップを巻き、包帯で固定してみました。

唖然としました。動いても痛くないのです。浸出液でビチャビチャになるので、1日に何度か交換はしないといけないものの、数ヶ月ぶりにベットで寝ることができたのです。こんなに嬉しいことはありません。

痛みと炎症だけの火傷や怪我とは違うので、痒みは治まりませんでした。しかしラップの上から包帯しているので掻いてもそこまで傷にならず、腕は痒みは強いものの、ほとんど回復していました。しかし、なかなかラップをはずす事ができなかったです。治ったばっかりの肌はとても柔らかく、掻くとすぐに傷になってしまうからです。

※ラップ療法はおすすめはしていません。感染症の恐れもあるので、どうしても痛みで動けない場合は自己判断で試してみてください。

1年ぶりの社会復帰をする

腕は夜だけの湿潤療法で、なんとか痒いながらも維持できるようになった私は、足は黒タイツでラップしたまま、仕事につくことにしたのです。とりあえず短期募集の派遣スタッフで4ヶ月間、仕事復帰へのお試しです。とにかく動けることが嬉しかった。

腕の上の部分はラップを隠してすることもしばしばありました。お尻はラップ療法ができないので、浸出液対策にスパッツをはいて、中にタオルを入れていました。

そんな状態ですら、座ってうずくまっていた時よりずっと進歩です!

また病院を探し始める

見た目が少し回復したとはいえ、耐え難い異常なまでの痒みは続いたままでした。

毎日が痒みとの戦いです。せっかく少し見た目が回復したのですから、食事も慎重にしました。でも痒くて頭がおかしくなりそうな毎日です。病院は何件か周りました。プラゼンタ注射治療、光線治療、強酸水治療、非ステロイド薬と、痒み止めも使い治療するもまったく痒みが止まることはなかったのです。ラップを取ってから皮膚科に行く為、行く度に猛烈な痒みに襲われ、悪化してはまたラップで治す日々。

地肌を引っ掻くと肌が柔らかく、ゆで卵くらい簡単に傷だらけになってしまいます。

アトピー性皮膚炎と自殺について

痛みと痒みを占めていた頭に、ラップ治療によって余裕が出てきた時、このままラップから離れられない人生、頭のおかしくなりそうな痒み、毎晩ではなくなってきたが、時々起こる、むずむず症候群、これも狂うほど脚をぐちゃぐちゃに掻いてしまいたい衝動に襲われます。人の肌を見ては羨ましく思う毎日に疲れきってしまいました。以前より少しだけ他の事を考える余裕ができたのです。

この狂ったような痒みから開放されたい気持ちが次第に大きくなって、痒みのない世界(自殺)が頭にちらつくようになったのです。そうならなかったのは、いつも心配してくれる母のことが頭に浮かんだからです。何度も頭に浮かびました。また病院を探すことにしたのです。

行き着いたのはアトピー専門の皮膚科

おこなったのは徹底的なアレルギー検査です。以前も他の病院でもしたことあったのですが、アトピー患者にとくに多いアレルギー項目や疑われるものを追加してくれました。

アレルギー総IGE(10万超え)とTARC(2万越え)はこの時のものになります。IGEは2.3ヶ月遅れて数値が反映されるので、たぶん最高値だと思います。TARCは炎症具合を表したもので、その時の数値が反映されます。本当のピークはラップ療法前なんだと思います。ピーク数値は不明です。2万でも相当異常だと思いますが。。。

先生の指導によりステロイド治療から完治へ向かった人が多くいることを知りました。看護婦さんもその一人で、大丈夫!先生を信じてと言われました。

絶対に治ると断言してくれ、信じてストロイド治療に戻ることを決めたのです。

検査してわかったこと、行った治療

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①白血球の中のEOSINOの数値が異常であることをつき止め、正常値へ戻すための飲み薬を処方されました。(通常乾癬の方に使う薬でアトピーには普通使われない)

②自分の身体のカビや菌の常在菌にもアレルギーを持っていることを知り、毎日、徹底的に石鹸を使ってきれいに落とすことをしました。

③身体に良いと思っていた胡麻がアレルギーでした。アトピー患者の約半数が胡麻アレルギーだそうです。ネットにはアトピーに効く食材として書いてることもあり、胡麻油でよく取っていました。要注意です。すぐに除去しました。

炎症はステロイドであっという間に治っていきました。異常な痒みも①の飲み薬を飲んですぐに治まりました。

今までの症状が嘘かのように1ヶ月も経たず消えていったのです。30年以上アトピー患者だけを見続けて、いつでも3時間待ちのこの病院ですら、10万越えは初めてだそうです。さすがに先生もこの回復には驚き、資料取っておけばよかった、論文書きたかったと後悔されました。。。わずか2回目の診察に行ったときにはTARCは正常値になっていたのです。脚むずむず症候群もいつの間にか発症しなくなっていました。

ステロイドの減らし方と色素沈着

飲み薬は2ヶ月ほど徐々に減らして飲みました。離脱症状はまったくなかったです。

顔用と体用のステロイドとクリームの配合された薬を処方してくれました。先生が症状をみて、その配合割合を変えていってくれるので、同じようにきちんと必要量塗るだけです。痒くなくなったらクリームに変え、ちょっとでも痒く感じたら、炎症が出てなくても塗って火事になる前に抑えてました。今はクリームで維持しています。

全体にあった色素沈着は1年くらいで濃いものもすべて消えました。正直5年くらいかかるとか思っていました。人間の回復力ってすごいですね。

人生の再スタート

どんどん回復していく中で、離婚の選択と正社員として働く道を選びました。人生の再スタートを切りました。そしてアトピーに理解のある今の旦那と出会うこともできました。今は結婚の為、引っ越しましたがアトピーは再発しておりません。いつか救ってくださった先生にはお返ししたいと思っております。

原因を取り除かない限り完治しない

私はごまを避ける以外、今は何を食べるのも気にしません。ステロイドで治らないのは、炎症の起きる原因を取り除けていなかったからなんでしょうね。頑張って体は治していたんだと思います。修復が追いつかなかっただけで。主な炎症の原因がなくなったので、一般の人と同じく、ステロイドで炎症治して終わりです。最初は皮膚が弱いので、色んな刺激に弱いですが、今はもう掻いても傷つかないくらい強くなってきました。

ラップによる治療は修復>炎症だったのだと思います。原因は取り除かれていないまま、痒みとして出るけど、ラップによる修復が早いため追いついていただけ。だからなくなるととたんに元通り。

ステロイドはだんだん効果が落ちていく。だから一度は修復>炎症だったとしても原因を取り除かなければ、また炎症を起こすことになり、ランクを上げざるを得なくなる。今思えば当然のことでした。

温泉治療により、修復>炎症で完全に回復したのに、帰ると戻ってしまう方も何かしらの原因が取り除けていないのでしょうね。

原因は人それぞれ、誰にでも何かしらの原因があるはず

その元々の原因が食事にあった人なら食事療法で完治してしまうし、整体の歪みにある人は整体を正常化すれば治ってしまう。ストレスならストレスがなくなれば治りますよね。塩素が原因な人も、界面活性剤な人も、紫外線な人も、あげればきりないです。

私にとっての主な原因はこの白血球だったということだと思います。何を試してもだめだったわけです。白血球の異常により、ほとんどのものに異常な反応をしていたのですから。色々排除してもにキリがありません。

なので何々すれば治るという情報は、その方に合ってるのであって、全員にはあてはまらないのです。

むやみに、治すにはこうしましょうと、決め付けて言ってはいけないと思うのです。

最後に、まずは今の生活を守る

原因を探す事も大事ですが、まずは今の生活を守る為、今の症状を抑える事が第1です。治療法はたくさんあります。あなたに合う治療法を見つけれることをお祈りしております。辛くても諦めないでください、希望を持ってください。色素沈着や痕、像みたいにゴワゴワな肌も、ちゃんと元通りに戻ります。肌はいつでも回復しようと頑張っていますから。

次回以降

何かしらの治療法か今まで行った民間治療について書いていこうと思います。

次回もよろしくお願いします。